奥順の一品について
何かが生まれるには、過程があります。
結城紬は奥順でデザインをおこし、紺屋で染め、機屋で織りあげます。
命ともいえる手つむぎ糸は蚕を育てるところから始まっており、
各工程で携わる人がいて、ようやく一つの結城紬が生まれているのです。
結城紬は一人でできあがるものではありません。
伝統産業全体が抱える後継者不足や高齢化といった問題により、先行きを心配されることも多い昨今ですが、私たちは前向きに良いものをつくり、一つでも多くの結城紬を皆様にお届けしたいと日々ものづくりに励んでいます。
そのような思いを産地に関わる全ての人が抱き、つくりあげたものには言葉はなくとも熱量を感じて頂けると信じています。ですが、より深く、見るだけでは知ることのできない結城紬の足跡をたどる機会としてこの場を設けました。
百年以上の歴史を持つ弊社の豊富な商品の中から、皆様に一品一品ご紹介させて頂きたいと思います。
つむぎの館を訪れたお客様が
手で触れたとき、風合いに はっとしたり
描かれた模様に吸い込まれるような美しさを感じたり
このような反応を見て、心からこう思います。
結城紬とは、人の心を動かす魅力的な布だと。
この想いを少しでも多くの方々に伝え、これからも結城紬を受け継いでいきます。
奥順株式会社